ANA プレミアムエコノミーという選択肢

イリノイから日本へのフライトの記録をしたいと思ふ。

「題:ユナイテッドブルー、 撮影日:2025/02/05、 場所:アメリカ合衆国 イリノイ州 シカゴ」

 昨年、留学初日にJALの成田(NRT)発ーシアトルシ(SEA)行でプレミアムプレミアムエコノミーを使用した。サクララウンジで涙と共に飲んだスープ、シャワールームが意外と快適で、隣の席のアメリカ人が優しく、無印良品とのコラボカレーを食べた思い出がある。アメニティーのクオリティも高く、スリッパ等は留学中も活躍している。半年前の出来事で記憶が薄くなってしまったため、比較対象とはしない。

 今回は、2月に10日間、一時帰国した際にANAのプレミアムエコノミークラスとエコノミークラスを使用したので比較と共に気づいた点を記す。

 シカゴ(ORD)発ー羽田(HND)行のチケット予約後、出発1週間程前に入札形式のサービス案内がメールで届いた、premium economyクラスに2万5000円~4万5千円ぐらいだっただろうか自ら価格を決めて空きがあればアップグレードされるというものだ。面白そうだったので、なんとなく最安値の2万5000円で入札をしていたところ、出発3日前にアップグレードが確定した。アップグレードすると座席が広く快適になり、クラブラウンジが使用可能となる。予約した横浜での2泊3日のシティーホテル宿泊代金が2万円であるのに対して、今の私にとって大金であるアップグレード代金2万5000円は果たして本当に価値があるのだろうか?高くないだろうか?

 結論から伝えると、10時間を超えるフライトで確実に比較的快適な空の旅がしたいのであれば、安値でのプレミアムエコノミークラスへのアップグレードはよかった。お金は無くても、心身共にゆとり(貧乏根性)があるのであればエコノミークラス。逆に金がある場合にはビジネスクラス以上を強く私はお勧めしたい。またジェット気流の影響で所要時間が1時間~2時間は行と帰りでは異なる事も考慮するとよいだろう。

 キャンパスのあるアーバナからシカゴのオヘア空港までは車で2時間半かかる。16時半の出発に向けてキャンパスから10時20分発のバスを予約した。予定では2時にオヘア空港に到着するはずであったが、なんと、荷作りやらなんやらで夜が遅く、アラームを引き延ばしながら、隣の部屋の水回りを掃除してくれる人の声が聞こえて(もうすぐ自分の部屋に入ってくる)、朝10時頃に起きて色々していたら部屋の時計が10時17分、これはやばい、本当は15分前には着席しないといけない、急いで出て、道で偶然出会った友達に手を振ったりしながら、バス停を見ると、バスは出発してその先の交差点を右折してしまった。次のバスでは間に合わない、寒さを忘れて別の方法をグーグルマップで検索した。とりあえず、町に出ればバスがありそうなので、巡回バスに乗ってバスターミナルへ、そうこうしてる内に1時間が経過した。結局WEBサイトを見ても空港行きのバスの予約の仕方がさっぱりわからず。懸けで友人にメッセージを送った。すると直ぐに返信が帰ってきて、授業を休んで、私を車で空港まで送ってくれた。往復5時間運転することだけでもとても大変だと思う。本当に感謝だ。

 友達のおかげで、余裕をもって空港に到着した。ターミナル1にANAチェックインカウンターがあり、日本人の職員もいので安心だし、空港ではそんなに難しい話は無いので英語でも問題ないが、英語で説明を聞いた後、日本語での説明も付け加えてくれたのでしっかりと伝わった。羽田から伊丹へ乗り継ぐ予定だったからか、priorityのタグをつけて頂き、噂ではビジネスクラスの次らしいのだが、羽田ではほぼ最初に荷物が出てきた。ポラリスラウンジはビジネス以上の乗客でないと利用できないのだが、複数あるユナイテッドクラブを利用した。ラウンジ感があり、受付は丁寧な対応をしていた。中に入ると少し混んでいる印象を受けた。朝から安心して友達の迎えを待っている間にファーストフードチェーンのサブウェイで購入したDole(巨大フードカンパニー)のペットボトルに入ったレモネード(結構おいしい)以外口に入れていなかったので、ラウンジにある本当に軽い軽食(選ぶ程の種類がない)を食べた。シャワー施設が無かったのは個人的に残念だった。お腹をある程度満たした後は空港を少し探索して搭乗、グループ5のレーンを日本人のスタッフが教えてくれた。座席は特急列車のグリーン車に近いだろうか取材でコウノトリに乗った時との比較ではあるがコウノトリの方が若干快適な気がする。後ろが丁度壁だったので気兼ねなく席を倒すことができたし、隣は通路とプレミアムエコノミークラスはほぼ満席であったが2席の空席があったのでより快適であった。長時間座るのでおしりが痛くなることは避けられないのかもしれない。

 東京に21時時に到着し、伊丹空港に行く便が無かったので、翌日の朝6時20分の便まで人生で初めて空港で夜を明かす事になった。21時~1時頃までは人が沢山いて、何もせずに座っているのは忍びない気がした。夜の2時ごろになると自分と同じ境遇の人たちが現れ隅っこで寝ている人が沢山いる。こうなると人の目を気にせず安心できる。アメリカでは割高に感じて慢していたので、本当に久しぶりに牛丼を食べた。悪くはないが、吉野家ではなく松屋を私は推したい。たまたま帰国中に松屋に寄って観察していると彼らは電子レンジとタッパーウェアを上手く活用しているようだ。朝5時になると空港職員さんが動き始める。私もターミナルを無料バスで移動、寒い朝、既に長い列ができていて2本を見送った。幸い直ぐに3本目が来ていいポジションを確保することができた。

 帰りは成田(NRT)発ーシカゴ(ORD)行だ。成田空港は使いたくなかった。理由は羽田よりもずいぶん都心から遠いからだ。では何故成田空港を選んでしまったのか。理由は購入時に内容をしっかりと確認していなかったからだ。チケットを購入する時は出発時刻、値段等色々と考えて購入する。私はANAで大阪伊丹空港からシカゴオヘア空港を選択して経由地は東京羽田空港を往復で選択していた。行きは希望通りオヘアー羽田ー伊丹だったが帰りは伊丹ー羽田ー"成田"ーオヘアになっていたのだ。私は一応の確認はしたのだが、最後の便東京からシカゴに向かう便の詳細を確認せずに(羽田からに違いないと思いこんで)決済した。その直後に気が付いたが、一番安いプランなので変更やキャンセルができずしかたなくうけいれた。最後までしっかり確認することは大変重要なことだと学ぶことができた。

上野からスカイライナーに乗ったが大変な事になっていた。こち亀に出てくる不忍池がこんなところにあるのかと想いながら、京成上野駅に到着すると外国人観光客が行列を作りごった返していた。私も8分後に出発するスカイライナーに乗りたかったが、とても長い行列で列に並びたくない。外国人観光客も何故今日はこんなに混んでいるの?と尋ねていた。初めは長い行列ではなく2組が並んでいる普通の切符売り場に並んでいたが、待っている間に検索している内にオンラインでチケットを購入できることが判明し、クレジット決済で6分前にライナー券を購入することができた。ライナー券の他に通常の乗車券が必要な様で私はイコカ(交通系ICカード)を使用して難を見事に逃れる事ができた。列車はほぼ満席で事前に調べていない外国人観光客の立場になって考えると、とりあえず列に並ぶしか選択肢がないだろう。グーグルマップでは普通の電車と同様に表示され、チケット購入までのプロセスが表示されていない。加えてイコカなどを持っている人は見かけたが少数かもしれない。成田空港駅に着くと乗る前から明らかだった事だが、急いでいたのでとりあえず使用し、イコカは残高不足であった。しかし私はアメリカで現金が使用しづらく、クレジット決済の使用が極端に増えたことで、その生活に慣れ、現金を数百円しか持っていなかった。しかしチャージするには1000円程の現金が必要だ。精算機ではできないので、これまた4組程の列に並んで駅員さんにクレジットしかないのだがどうすればよいかを聞いた。並んでいる最中、駅員さんも沢山の外国人の対応にストレスを感じている様子であり、外国人に対して少し強めの日本語で返答していて無理もないが、あまり丁寧な対応とは言い難い印象を受けた。翻訳機を使用している駅員もいたが皆忙しなかった。驚いた事に駅構内にATMがあるのだ。駅員さんの回答はクレジットは対応していないので、そこでお金をおろして下さいとのことだった。なるほどと思った。

 半年前の成田空港はとても閑散としていて詰まらない印象を持っていたが、意外とショップが沢山あり、出発ロビーの免税店も繁盛していて印象が少し変わった。ビジネスでもプレミアムエコノミーでもスターアライアンスのゴールドメンバーでもないエコノミークラスの乗客はチェックインカウンターを使用することができないらしい。先ず初めにATMの様な機械で情報を自分で打ち込んでいく必要がある。私も途中まではできたのだが、手続きの最中に出発の60分前を過ぎてしまって、チェックインができなくなってしまった。日本語が流暢な外国人のスタッフに使い方が解らないと相談したところ、こうなるとカウンターで対応するしかないこと教えてくれた。スタッフに事情を説明しエコノミー客が使用できないレーンに通してくれた。その上にカウンターが空いたタイミングで前に並んでいる人よりも優先してカウンターに連れて行ってくれた。申し訳なさを伴いながらカウンターに行くとスムーズに対応してくれて、最後には何か解らない事はありませんかと聞いてくれた。さっきの駅係員とはこんなにも接客対応が違うものなのかと、職場環境の違いに加えてグランドスタッフは機械には代替できないプロフェッショナルな職業だなと感じた。

 座席は飛行機の後方通常は3席並んでいるが2席しかない部分の窓側、しかも隣に乗客はいない。国内線ならば真っ先に埋まってしまう場所なだけになぜここが空席なのかは謎だ。ファーストクラス、ビジネスクラスのフルフラットになるシートが客室の大部分を占めていた。プレミアムエコノミー席は6列ほどだろうか一番少なく、エコノミー席も一区画分しかなかったのでエコノミー客ってこんなにも少ないのかというのが印象的であった。ご飯もおいしいハンバーグや行はアメリカ製のハーゲンダッツであったが、帰りは日本製のハーゲンダッツで、頻繁に飲み物も提供されなんとなく帰りの方がよかった。行のプレミアムエコノミークラスでも隣の席は空席であったが、アームレストを上げる事ができないのだ。エコノミークラスの座席ではアームレストを上げて、隣の席のクッションも利用し、2つ重ねて横になる事ができた。遠慮もあってせいぜい2~3時間程度しか横になれなかったが、おしりの負担が全く異なる。私がおもちゃを貰えるような子供の頃は飛行機でよくこうして寝ていた記憶がある。隣が空席の時は荷物をシートベルトに固定して置くことが出来たり、すごくお腹周りが大きい人が来たりした時と比べると本当に嬉しい。エコノミーークラスは運に左右されるクラスなのだ。

 少し長くなりましたが主に移動に関して私が感じた事になります。ご愛読ありがとうございます。