Detroit
3/31~4/3のデトロイト旅行記

【題:F150工場、 撮影日:2025/04/01、 場所:アメリカ合衆国 ミシガン州 ディアボーン】
私がデトロイトを訪れた理由は、アムトラックで移動可能な範囲で旅行をしようと決め、産業の廃れた町として記憶にあり興味を持ったからだ。フォードの工場見学とデトロイト美術館を観光した。
朝シャワーに入り、カバンに着替え、歯ブラシを入れて、10時前に寮を出てバス乗り場へ、10時24分発の列車に間に合うように意識していたが、10時発のバスが番号は同じなのに、行き先が異なる気がして見送ってしまった。この時は最悪まだ歩いても間に合う時間であり、次発が11分なので、大学の売店で非常食用に筒に入ったポテトチップスと朝ご飯用にドーナツを買った。バス移動ではよくある事だが、少し到着が遅い。駅には何度も行った事があるが、初めてアムトラックに乗るのでもしかしたら間に合わないかもと感じていた。最寄り駅についたのが22分~23分ぐらいでそこから走って24分に到着、未だ電車は来ていなかった。しばらくして、電車が来たので無事に乗ることができた。2階建ての客車で座席は広め、コンセントがあり充電ができる。自由席で出発後に車掌さんがチケットを読み込んで座席の上に紙を挟む。売店もあり、トイレも使えるレベルであった。日本と異なり、後ろには先頭車両は無くただの客車で、よく警笛を鳴らしながら走る。溜めていたメールの返信を返信したり、乗り換えの間に何するかを調べたりしていると、車で向かった時よりも早く着いたように感じた。
13時にシカゴに到着して次は17時50分の電車に乗り換える必要があるので4時間は遊ぶことができる。駅でハムクロワッサンを買って食べて、私は前から気になっていたオークパークに向かった。電車で30分ぐらいの場所だ。何故、気になっていたかというと、そこは1920年代を代表するノーベル文学賞受賞者ヘミングウェーが子供の頃に住んでいた場所だからだ。世界史の勉強をしていた私は「誰がために鐘は鳴る」の著者でありスペイン戦争に参加していたことを記憶していて、読んだことはないし、読むつもりも今のところないが名前が好きだった。到着して私はフランク・ロイド・ライトの建築した家(誰か詳しくは知らない)を20か所ほどヘミングウェーの育った場所を通りながら巡るスタンプラリーをグーグルマップをつかって始めた。どの家もとても立派でした。大学の近くにある新興住宅街と見と比べると少し古めのお家が多いです。でもボロボロではなく丁寧に維持管理がしてあるように感じました。車も高級車はあまり見当たりませんでしたが、アメリカ特有の事故車の様なボロ車もほとんど見かける事がありませんでした。どれも素敵な家が多いのでどれがロイドの家か見分けがつきませんでしたが、たくさん見ているといくつかのスタイルがあることがわかり、似たような建築を見るとなんとなくそれっぽいなと感じました。アメリカの中上流階級が生活しているエリアはシカゴで仕事をするなら住みたいなと感じるなかなかの場所でした。ロイドの最後の一戸は駅の反対側にあり、時間が押していたので走っていって走って駅に向かいました。
丁度17時頃に駅について、電車に乗ろうと切符を買い始めたのですが、行きと券売機が異なっていて少し古いタイプでした。少し苦労しながら3ドルと表示されたので、5ドル入れると何故かお釣りがでてこず、紙でできたカードが出てきました。行きは改札が無く切符を持って電車に乗り車掌さんに見せるだけだったが、改札があってそのカードはどうやって使うんだろう?と思いながらとりあえずタッチしてみると、入る事が出来ました。もう直ぐ電車が出発する時間なので急ぎ目で電車乗ると行きの電車とちょっと違う。座席がプラスチックになっていて、2階建てでもなければ、よくある窓際に一列に座るタイプ。座席に座ってなんか違うぞと感じて降りようとした時に、扉が閉まってしまった。私はメトラではなくローカル線のCTAに乗ってしまったようで、幸い進行方向は同じで、乗り換え場所のユニオンステーションの近くに着くことを知ったが、何故お釣りがでてこなかったのか?駅員もいないし、どっちの駅の入り口かパッと見で解らないし、ローカル線は行きと違って何個も駅に停まるからとても長く感じるしで次は絶対間違えないようにしようと感じた。
朝到着した駅に戻って、お腹がすいたので野菜が欲しいなと探していると少し人気そうな、サンドイッチ屋さんを見つけた。トッピングを選ぶタイプの店なので少し考えたが、客なら追い返される事は無いなと意を決して列に並んだ。何もわからないまま自分が注文する番になり、オーダーの仕方が解らず、パンの種類を聞かれても全くイメージできない為、店員さんがこれ?と見せてくれたパンに全力でそれだと伝えた。トッピングは何があるのか解らず、頭上にあるメニュー表を見て取り合えづ一番左上にある3番を頼んだ。ハム?と聞かれたのでもう一度全力でそれだと伝えた。会計の店員が客と楽しそうに話している。アーミッシュの人が隣にいてスマホは使うのか?とか若干聞き取れる事はあったが、基本的には何を言っているのかさっぱり解っていない。雑談ができる英語力が欲しいなとこの頃よく感じる。会計の店員は野菜やソースのトッピングの作業もする。自分の番が回ってきて、マヨネーズいらないなと感じていたのでno mayoと言ったが、いらないものではなくて、いるものを言ってくれと言われてしまった。何とか無事に会計を終える事ができたが、自分の英語力がまだまだ低いなと考えさせられた。
さあ電車に乗る時間だ!まだ20分ぐらい余裕がある。電光掲示板を見て、自分の電車を確認しトイレを探しに向かった。偶然メインホールにたどり着いて、天井が高く、豪華な装飾でこんな場所もあるんだな、と少しワクワク感を覚えた。ふと時計を見ると出発まであと15分しかないを意識した。遊んでいる場合ではない、早めに乗らないとと考え、また電光掲示板まで戻ってきた。しかし、いつまで経っても自分の乗る列車だけ何番線のホームなのか表示されない。ブログ記事で2分前にようやく表示されて焦ったという話を読んでいたので、そういうもんなのかなと2分前まで待っても出てこない。意を決して駅員さんにこの列車はどこから出発するのか尋ねてみた。アムトラック?ここじゃなくて向こうだよと言われ、あれ?行きに乗ってたのってアムトラックじゃなかったっけ?と違和感を感じながら駆け足で教えて貰った方向へ。それっぽい入り口があったので、入ろうとすると駅員に呼び止められて、どの列車か見せると、レフトと言われた。最初場所が左なのかなと考えていたら、2回目に言われたときに、出発の過去形であることを思い出した。向こうでバスに乗るしかないというような感じの事を教えてくれて、そこの階段の裏を真っすぐと何度も伝えてくれたので、行ってみると、さっきの豪華なメインホールに辿りついた。丁度出発時刻の50分だった。
アーバナの駅ではギリギリでもよかったけれど、シカゴはターミナル駅でギリギリではダメなんだと学んだ。数日後にアムトラックからメールが届いたことに気づき、降りた場所と乗り換えで乗る列車の場所が異なるので注意してくださいとあったが、一応親切ではあるが、広告なんかもある中で、重要かどうか解らずメールを普通の旅行者は見ないこともあるだろうなと感じた。列車を逃してしまって今日これからどうしようかという気持ちで、サービスセンターに並んだ。そこで事情を説明して帰るか目的地に到着する手段は他にあるか尋ねた。するとオハイオに3時についてそこから6時にバスでデトロイトに105ドルで行くことができると答えてくれて。高いいけれど、仕方がないなと考え支払う事にした。係りの人は列車に乗り込むことができる時間をチケットに書いてくれて、列車の番号に丸をつけて、到着時間も書きながら教えてくれたので非常に丁寧であることが伝わった。本来であれば、0時にデトロイトに到着してマクドナルドで時間をつぶして、6時30分の列車でフォードの工場へ向かう予定だった。工場見学が9時20分からなので、間に合うかどうか少し不安だった。
メインホールで出発まで3時間ベンチに座っていた。疲れていたので一度座ってしまうと中々立ち上がれない。面白かったのが、当時黒の靴、ズボン、上着、長袖を着ていて、自分の周りにアーミッシュの集団が集まってきて荷物を置いて話なんかを始めるのを間近で見ていると、彼らも全身黒色なので仲間に入ったような気分だった。そんなこんなでオハイオ州トリードに3時に到着した。小さな駅だけれど、ベンチで寝ている人もいて安心感があった。6時30分まで3時間半、調べていると、バスがフォード工場の最寄り駅ディアボーンを通る事が解り、6時頃に行き先を変更できるか少し緊張しながら聞いたところ、運転手さんに言うと良いと教えられたが、サーともう一度呼ばれて、降りる人がいないと通過してしまうかもしれないから、という事で、無料で変更してチケットを発行してくれた。寒い朝に電飾された橋が近くに見えるそんな場所だった。
ディアボーン駅に到着して歩いてフォードミュージアムまで向かう事にした。歩いて20分ぐらいだろうか、シカゴより寒く感じて、水たまりを見ると凍っていた。スタッフは本当にいい人が多かった。工場見学の集合場所を教えて貰った時にポディアムという単語を初めて聞いて、何か解らなかったが、行ってみると受付があった。表彰台のイメージとだいぶ異なるが、これもポディアムなんだなと知った。ヘンリー・フォードに対する知識はベルトコンベア方式や高賃金以外はあまり無かったがそういった知識を思い出しながら、最初に映像を見た。工場がある場所は軟弱地盤だった事や労働問題について、急激な成長、何より彼の生きた時代がとても面白い事に気づいた。1900年前半は色々な事があった。その当時の工場の映像は白黒だったけど、大量生産の象徴みたいな雰囲気は世界で一番すごかったんだろうと思う。
続いてアメリカでお馴染みのピックアップトラックF150の工場見学へ、トヨタ自動車と比較しながらアッセンブリーラインを上から観察しました。「働き方がアメリカン」という印象を持ちました。先ずは服装につて、トヨタ工場では第一に安全が重要視されています。一方でフォードでは、必ずしもそうだとは感じませんでした。服装については、かなり自由な様で、節操手袋は全員が着用しており、長ズボンを履いていましたが、半そでのシャツの人、フード付きのパーカーを着用している人、ヘルメットや帽子を着用していない人、靴に関しては安全靴ではなく、普通のスニーカーでした。車のボディーは意外と鋭利で少しぶつかると布が破れるくらいなので皮膚を露出させないことが大切だったり、組付け部品を足に落としてしまう事もあるかもしれませんし、頭をぶつけてしまう事もあると思います。もしかしたら比較的安全な作業エリアだったのかもしれませんが、安全意識は低いのかもしれないと感じました。生産性についても違いがありました。一人ひとりの作業範囲がトヨタより狭い印象を持ちました。手待ち時間があり、中には座りながら次の車が来るのを待っている人がいました。部品の置き場ション関しても運ぶ距離が長い箇所があったので、カイゼンできそうだと感じる場所もありました。ガムを噛んでいる作業者やワイヤレスイヤフォンをつけている作業者もいます。トヨタの工業でも現場は高卒の方が殆どですが、一台一台とても真剣に作業に取り組んでいます。品質に関してもトヨタでは一日に複数回きちんと既定のトルクで締め付けられているか確認がありますが、フォードの工場ではどうなのだろうと少し疑問に感じました。
工場を見終えた後は博物館ではフォードVSフェラーリに出てきたような車両やクレイモデル、シボレーカマロなどかっこいい車を見る事ができました。日本語版のパンフレットも貰えて驚いた。カーボンブレーキと一般のブレーキを手に取ってその軽さの違いが印象的でした。12時45分に9ドルを払ってブレンボの本格的なレーシングシュミレーターを体験しました。遠くから見てるとシートも動いているのですがレース中はあまりそこに意識が向きませんでした。対象年齢が12歳以上で参加できない9歳の子供の為に参加したお父さんと2人でマクラーレン650S GT3に乗って1週1.64マイルのコースを走りました。最初の1週は練習で、パドルシフト、緑のラインでアクセル、赤でブレーキ、黄色で維持だと聞いて試してみました。ブレーキをどこまでかけなければいけないのかがつかめづ、なかなか難しく感じました。ハンドルの感覚がかなりリアルで、左右に振られます。練習後、2週のレースがスタートします。ペーパードライバーの私が子供たちが見ている前で僅差ではありましたが、大人げなくお父さんに勝ってしまいました。初めてレースに参加できてとても楽しかったです。
15時にデトロイトに戻ってきました。ホテルのチェックインが16時からなので、とっても疲れていたけれど、歩いてルネサンス・センターへ車の展示を見るために向かいました。途中でデトロイト川を挟んでカナダの国旗を眺める事が出来ました。向こうからもアメリカの国旗を眺めている人がいるのだろうか?などと想っていた。展示してある現行のピックアップを観てシェビーはやっぱりカッコイイ、デザインもパーツもフォードより好みだなと感じた。お腹が空いたのでバーガーキングのワーッパーセットを頼んだ。ジュースはファンタオレンジですべて飲み切る事は出来なかったがとても大きいサイズを頼んだ。建物は人がいないわけではないが賑わっていない。ハンバーガーを食べながら、デトロイトは黒人の方が多い、というか殆ど黒人の方だと気づいた。ホテルへ向かう為にポートライナーの様な電車に乗った。改札でクレジットカードをスキャンしても反応しなくて、どうやら料金が無料になったらしい。にもかかわらず、あまり使用している人はいない様子でした。窓からマイクロソフトのオフィスの様な場所が見えた。本当に移動の為だけの乗り物という感じがした。ホテルの近くまで移動できて、この日はこれで終了。
2月に日本に戻った時以来、久々に枕のあるフカフカのベットの上で寝る事ができた。お風呂が無かったのが残念であった。朝起きると雨が降っていた。撥水加工のダウンを着ているので、傘はあえて持って来ていなかった。防水ではないカバンを持って出るか迷ってお土産を買うかもしれないから取り合えず持って8時45分にデトロイト美術館に一番乗りで到着しました。アメリカではカバンを持って入れない場所が多いのでカバンを預ける場所があるか情報が無く不安でしたが、預ける事が出来ました。学生料金で安く入れるのがとても嬉しいです。初めてのアメリカの美術館で、1800年代入植のアメリカの絵を見る事が出来ました。他にも奇麗な陶器や銃、織物、骨の入った置物、デトロイトをテーマにした作品、メソポタミアなど海外地域の出土品などもありました。解説もわかりやすかったです。学生が沢山来ていて、制服を着た高校生や、床に座って美術館の中で創作の授業を受ける小学生がいました。
速足で作品を見て回り、12時に美術館を出発し、フォードのモデルTが制作されたピロケット工場へ向かった。歩いて20分程の距離にあり、雨風にあおられながら到着、張り紙を見ると今日は一般客には解放されていないとのことだった。少し残念ではあったが、工場の周りを歩いて眺めて、中小企業と同じぐらいの大きさだなと感じた。もう一度シカゴ美術館周辺まで歩いて戻り、12時39分にデトロイト歴史博物館に入った。こちらも学生料金で入場でき、1時間程見学したあとお土産にシールを1枚買って後にした。近くにあったコンテンポラリーギャラリーを訪ねた後、14時にその通りでいい香りがしていたフライドチキン屋さんに入った。すごく小さなハンバーガーとチキンを食べ、もう少しデトロイト美術館をゆっくり見学しても良かったなと感じつつ、ホテル方面へ戻る事にした。
バスに乗ってみると、座るところが無いくらい人が乗っていた。どこかに掴まっていないと体がもっていかれる。少して席に座ることができた。優先座席に座っている人が立ち上がって、通路を歩き始めた。もう一人優先座席に座っている人は何かを言いながらつり革を叩き始める。次第に気持ちが高ぶってきたのだろうか、声が大きくなった。その人の前に座っている人がここはバスだぞという感じで大きめの声で注意をしていた。他にもボロ車に乗った人がバス停に並ぶ人に何かを言ったあと、ホイールをスピンさせて自慢するような人も見かけた。グーグルやBCG、EYなどの企業のロゴを見る事ができたが、私はこの街に住みたいとは思えなかった。
少しもったいない気もしたが、そのままホテルに戻りました。持って来ていた英文法のテキストを数ペーシこなして寝ました。翌朝5時30分にホテルを出て、なま温かい朝、バスに乗って駅の近くのフィッシャービルディングを探検したあと、6時26分の列車でシカゴに向かう。前に座っている人の体臭が匂う、どうやら東海岸から来たらしい。10時30分に到着しシカゴ美術館へ、11時に荷物を預けチケットを購入。13時に館内のカフェでどんぶりを食べた。久しぶりに良さげなランチ。量は少なかったのでよく噛んで食べた。クロード・モネの作品を沢山見る事ができた。ミニチュアの家はよくできていた。15時に駅へ向かい16時05分の列車に乗り、18時36分アーバナに帰ってきた。
今回、初めてアメリカを旅行してみて、途中、寮で勉強してる方が楽だなと感じつつも、足を動かし、普段なら英語で話すのが億劫で新しい場所に行くことを躊躇してしまうが、自分で何とかする度胸がついた。来月はワシントンD.C、フィラデルフィアへ向かう。
歩数 通常10,000~4,000歩
3/31(晴) | 4/1(晴、寒い) | 4/2(雨、寒い) | 4/3(晴) |
20,199 | 18,557 | 20,663 | 24,319 |
費用
合計 | $525.1 |
AMTRAK(Champaign-Urbana to Chicago) | $17 |
AMTRAK(Chicago to Detroit) | $39 |
ハムクロワッサン | |
Metra(OTC to Oak Park) | $3.75 |
CTA(Harlem/Lake to Clinton) | $5 |
ハムサンドレギュラーサイズ | |
AMTRAK(Detroit to Dearborn) | $4 |
AMTRAK(Chicago to Toledo to Detroit) | $103 |
The Henry Ford museum | $34 |
Ford Rouge Factory Tour add on | $12 |
Parking | $9 |
bus | $2 |
Burger King | $13.56 |
bus | $2 |
Detroit Institute of Aets | $10 |
Detroit Historical Society | $8 |
sticker | $4 |
bus | $2 |
bus | $2 |
AMTRAK(Detroit to Chicago) | $43 |
AMTRAK(Chicago to Champaign-Urbana) | $14 |
Art Institute of Chicago student | $21 |
Exhibit | $5 |
セサミサーモン丼 | $19.1 |
Hotel 星3(4/1~4/3) | $153.75 |