江副 浩正 起業家精神とは何か

 私が初めて江副浩三さんの名前を知ったのは、私が受験で甲南高校の面接対策をしている時だった。リクルートが"THE STORMING 2025"という選考直結の事業創造インターンシップを募集していたのをきっかけに高校の大先輩の本を読んでみようと思ふ。

「書名:リクルートのDNA 起業家精神とは何か 著者:江副 浩三 出版社:KADOKAWA / 角川書店 出版年:2007年」

 本を読んでいて気が付いたが、何年前だろうか、甲南大学に入学する数年前に私はこの本を読んだことがある。今回は留学中である為、電子書籍を購入したが実家に帰ったら自室の本棚の何処かにきっと眠っている。昔と比較すると今の私は甲南大学で学びを得て少しづつ起業に近づいている。前に読んで気づかなかった、すっかり忘れてしまった、若しくは気にならなかった部分に目が行くようになったと感じる。まだ起業とは程遠かった昔の私は何を想ってこの本を読んでいたのだろうか。

 この本は江副さんの経験を追体験できるように書かれている。勿論、彼の全てではない、ほんの一部であるが、時流なども書かれていて想像がしやすい。それがこの本の最大の魅力だと思う。私が感じた事は、彼はある読者像を描いていて、メッセージを伝えているように見えた。読者像とは「恵まれた時代に生まれた普通の若者」伝えたいメッセージは「一から始めた起業家の成功」かなと感じた。一番印象的だったのはニートやフリーターから起業家を輩出したいと前書きで述べている事だ。どうして彼が優秀な人材ではなく、無気力な若者に期待をしたのだろうか。とても疑問に感じた。多様な人材を扱ったリクルートを作ったからこそ、才能を無駄にしているとそう感じたのだろうか。

 後半になるにつれて、話のスケールが大きくなり、自社ビルを建てた話の中で何億円もの不動産を扱った話の部分は銀行の重役とのやり取りなど、面白くはあったが、かなり流し読みをしてしまった。彼は自身の事を普通の人間だと語っているが、確かに普通の人だったのかもしれないけれど、すごい人だなと私は思う。たまに注意書きがあるが、彼が失敗したこと、つらかった事はあまり載っていない。しばらく寝かせて忘れた頃にまた読んでみたいと思う。

2025/04/12
インターンシップの書類選考通過